200万円失って分かった!SEO初心者が絶対に避けるべき7つの落とし穴【完全まとめ】

佐々木 優(IT企業代表取締役)

恥を承知で全てをさらけ出した理由

皆さん、こんにちは。佐々木優です。

このまとめ記事を書いている今、正直なところ胃が痛いです。なぜなら、私がこれまでSEOで犯してきた失敗を、数字も含めて全て公開するからです。

累計200万円以上の損失。2年以上の貴重な時間。そして何より、「自分は何をやっているんだ」という自己嫌悪の日々。

でも、最近あまりにも同じような相談を受けることが多くて、黙っていられなくなりました。

「先月ChatGPTで50記事書いたんですが、全然上がりません」 「中古ドメインを買ったんですが、これで大丈夫でしょうか」 「月間検索数の大きなキーワードで記事を書いているのに稼げません」

こういった相談を受けるたび、過去の自分を見ているようで胸が締め付けられます。そして同時に思うんです。「ああ、この人も同じ失敗をしようとしている」と。

だからこそ、恥を承知で自分の失敗談を全て公開することにしました。5部構成のシリーズ記事として書いたところ、想像以上の反響をいただき、「早く知りたかった」「目から鱗が落ちた」という声を多数いただきました。

今回は、そのシリーズ全体を振り返りながら、私が200万円と2年の時間を使って学んだ教訓を、包み隠さずお話しします。

私が陥った7つの地獄 – リアルな損失額とともに

まず最初に、私が実際に経験した7つの失敗を、恥ずかしいですが損失額とともに正直に告白します。

1. AI記事量産地獄 – 3ヶ月と50万円の無駄

昨年の春、ChatGPTに興奮した私は「AI記事プロジェクト」を社内で立ち上げました。

「1ヶ月で200記事!これで一気に競合を抜ける!」

ライター費用、ツール費用、私自身の時間コストを含めると、約50万円を投入しました。

結果?200記事のうち、検索結果の1ページ目に表示されたのは、たったの3記事でした。しかもその3記事は、私が手作業で大幅にリライトしたものでした。

あの時の絶望感は今でも忘れられません。「効率化」のつもりが、最も非効率な結果に終わったんです。

2. サジェストキーワード収集病 – 半年間の迷走

3年前の私は、完全に「サジェストキーワード信者」でした。

「プログラミング学習」の関連ワードを片っ端から収集し、エクセルに80個のキーワードをリストアップ。「これだけ書けば絶対に勝てる!」と本気で信じていました。

チーム一丸となって、半年間で80記事を投稿。毎日のように記事を更新し、朝一番に順位チェックツールを確認する日々。

でも、結果は惨憺たるものでした。メインキーワード「プログラミング学習」は圏外。80個中、上位表示できたのはわずか3個。

最も衝撃だったのは、平均滞在時間が記事投稿前より30%も減少していたことです。読者が私のサイトを「ゴミ記事の集まり」と判断していたんです。

3. 検索ボリューム信仰 – 3,000人流入でも収益ゼロの現実

「プログラミングスクール」という月間検索数27,000回のキーワードを発見した時、私の心は躍りました。

「このキーワードで1位を取れば、月に何万人もの人がサイトに来る!」

半年かけて記事を作り込み、5位まで上げることができました。月間約3,000人の流入。アクセス解析を見るたび、ニヤニヤしていました。

でも、収益は…ほとんど上がりませんでした。

アフィリエイトリンクのクリック率は0.8%。コンバージョン率は0.1%以下。3,000人も来てくれているのに、実際に行動を起こしてくれる人は月に2-3人程度。

あの時初めて気づいたんです。「アクセス数 ≠ 収益」だということを。

4. 中古ドメイン一発逆転の夢 – 48万円が4ヶ月で消失

2019年、新規ドメインでのSEOに限界を感じていた私は、「中古ドメインなら一気に順位が上がる」という甘い話に飛びつきました。

DA45、被リンク数1,200本。価格は48万円。当時の私にとっては大金でした。

最初の2ヶ月は確かに効果がありました。新規ドメインでは絶対に不可能なスピードで、いくつかのキーワードが10位以内に。

「やった!これで一気に収益化できる!」

でも、4ヶ月目のある朝。Googleアナリティクスを見て、文字通り顔面蒼白になりました。前日まで好調だったアクセス数が、突然90%近く減少していたんです。

調査した結果、そのドメインには過去にアダルトサイト運用歴があり、大量のスパムリンクが存在していました。48万円が、文字通り水の泡となった瞬間でした。

5. キーワード詰め込み地獄 – 47回で自滅

これが一番恥ずかしい失敗かもしれません。

当時の私は「記事中にメインキーワードを○%含める」という古いSEO手法を信じ込んでいました。

3000字の記事中に「プログラミング学習」を47回、関連キーワード含めて120回以上使用。書き終わった時は「これで完璧なSEO記事だ!」と自信満々でした。

でも今読み返すと…本当に読みにくい。まるでロボットが書いた文章です。

そして2022年8月のHelpful Content Updateで、私のサイトは壊滅的な被害を受けました。主要キーワード20個のうち18個が圏外。月間流入は15万PVから2万PVに激減。収益も月50万円から8万円に。

GoogleのAIに「スパム」認定されたんです。47回ものキーワード詰め込みによって。

6. 文字数競争の罠 – 12,000字が逆効果

「文字数 = 品質」という思い込みにとらわれていた私は、競合の8,000字記事に対抗して12,000字の記事を作成しました。

同じことを違う表現で繰り返し、関係ない情報を大量に追加し、必要以上に詳細な説明を書き続けました。

結果?3ヶ月経っても順位は上がらず、むしろ下がりました。

後で読者アンケートを取ったところ、85%の人が「長すぎる記事は途中で読むのをやめる」と回答。私の努力は完全に裏目に出ていました。

7. リンクけち作戦 – 信頼失墜の要因

「外部にリンクを貼ると、自分のサイトのパワーが流れてしまう」

こんな馬鹿げた思い込みから、明らかに引用しているサイトにもリンクを貼らない、読者にとって不親切極まりない運営をしていました。

「Googleの公式発表によると…」と書いているのに、そのGoogleのページにリンクしない。読者が「実際にその発表を見たい」と思っても、自分で検索するしかない状況。

この間違った戦略を修正した前後で、平均滞在時間が2分34秒から4分12秒に向上。月間流入も8,500人から18,200人に倍増しました。

これらの失敗から見えてきた真実

200万円と2年の時間を失って、私が学んだ最も重要なことがあります。

SEOには魔法の裏技なんて存在しない

AI記事量産、中古ドメイン、キーワード詰め込み…これらはすべて「楽して上位表示したい」という私の甘い考えから生まれた失敗でした。

でも、現実は違いました。Googleが評価するのは、読者にとって本当に価値のあるコンテンツだけ。当たり前のことなのに、私はテクニックばかりに目を奪われていました。

2022年、すべてが変わった瞬間

転機は2022年8月のHelpful Content Updateでした。この時、私のサイトは壊滅的な打撃を受けましたが、同時に重要なことに気づきました。

順位が上がったサイトには共通点がありました。それは「実際の経験に基づいた情報」が豊富に含まれていることでした。

そして同年12月、GoogleはE-A-T(Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness)に「Experience(経験)」を追加し、E-E-A-Tという新基準を発表。

この時、私はようやく理解したんです。Googleが求めているのは「AIでは絶対に書けない、人間の生の経験」だということを。

失敗を糧に辿り着いた「本物のSEO戦略」

すべての失敗を経験した後、私は根本的に戦略を変えました。

体験談を中心とした記事作り

以前の記事:

プログラミング学習における効率的な方法は以下の通りです:
1. 基礎文法の習得
2. 実践的なプロジェクト作成
3. コードレビューの実施

これを、こう変えました:

私は3年間でエンジニア5名を育成してきましたが、最も効果があった学習方法をお話しします。

昨年入社したAさん(文系出身・プログラミング未経験)の場合...
・1週目:HTMLとCSSの基礎(途中で挫折しそうになった)
・2週目:簡単なWebページ制作(達成感で復活)
・3週目:JavaScript導入(またつまずく)

この時、私が取った指導方法は...

結果、この記事は検索順位が47位から6位に大幅上昇しました。

読者の本当の悩みに寄り添う

キーワードツールに頼るのではなく、実際に私のところに相談に来る人たちの生の声を記事にするようになりました。

「プログラミング学習 30代 子育て」 「プログラミング学習 文系 数学不安」 「プログラミング学習 転職 失敗」

こういった、サジェストには出てこない「リアルな悩み」をテーマにした記事が、結果的に最も成果を上げました。

失敗談も包み隠さず共有

成功事例だけでなく、失敗談も正直に書くようになりました。

「転職に失敗して落ち込んでいるあなたへ。私も2回転職に失敗して、自分はダメな人間なんじゃないかと思った時期がありました…」

こういった導入から始まる記事は、読者の心に深く響き、滞在時間も大幅に向上しました。

現在の成果 – 諦めなかった結果

戦略を根本的に変えてから2年。現在の状況をお話しします。

IT転職特化サイトの成長:

  • 開始時(2022年4月):月間1,200PV、収益0円
  • 1年後(2023年4月):月間28,000PV、収益45万円
  • 現在(2024年4月):月間95,000PV、収益180万円

新規ドメインでコツコツと積み上げた結果です。中古ドメインで48万円失った時のことを思うと、感慨深いものがあります。

今SEOで悩んでいるあなたへ

もしかしたら今、あなたも私と同じような状況かもしれません。

AIで記事を大量生産しているかもしれません。 中古ドメインの購入を検討しているかもしれません。 検索ボリュームの大きなキーワードばかり狙っているかもしれません。

でも、立ち止まって考えてみてください。

あなたが本当に提供したいのは何ですか? あなたの読者が本当に知りたがっているのは何ですか? あなただけが語れる経験や体験はありませんか?

私が200万円と2年の時間を使って学んだのは、結局この当たり前のことでした。

SEOは確かに難しいです。でも、読者に本当の価値を提供し続ける限り、必ず道は開けます。

最後に – 失敗を恐れずに

この記事を書きながら、改めて自分の愚かさを痛感しています。でも同時に、これらの失敗があったからこそ今があるとも思っています。

もしあなたがこれからSEOに取り組むなら、私と同じ失敗を繰り返す必要はありません。この記事が、あなたの成功への近道になれば、私の200万円の損失も無駄ではなかったということになります。

失敗を恐れず、でも同じ失敗は繰り返さず、あなたらしいSEO戦略を築いていってください。

私も引き続き、失敗も成功も包み隠さず共有していきます。お互い頑張りましょう。


【シリーズ記事で詳しく解説】

このまとめ記事で興味を持たれた部分があれば、ぜひ詳細記事もお読みください。それぞれの失敗について、より具体的な対策法と成功事例を詳しく解説しています。

  • 第1部: なぜ9割のSEO初心者が失敗するのか?200記事書いても成果が出ない本当の理由
  • 第2部: ChatGPTで100記事書いても順位が上がらない7つの理由|AIと人間の決定的な違い
  • 第3部: 月間3万PVでも稼げない理由|検索ボリューム信者が陥る収益化の罠
  • 第4部: キーワードを47回詰め込んでペナルティを受けた話|古いSEO手法が逆効果な理由
  • 第5部: E-E-A-T時代に月100万PVを達成した戦略|失敗から学んだ本質的SEO

佐々木 優
IT企業代表取締役。SEOで累計200万円以上の損失を経験した後、現在は月間100万PVを超えるサイトを複数運営。失敗経験を活かしたリアルなSEOアドバイスに定評がある。