ヒロシマの誓い:未来へつなぐ平和のバトン

「ヒロシマ」の記憶を胸に、平和への誓いを

1945年8月6日、午前8時15分。

広島に投下された一発の原子爆弾は、この世の光と音を奪い、人々の生活を、そして命を一瞬にして消し去りました。その日、約7万~8万人もの尊い命が失われ、その年の終わりまでに約14万人の方々が亡くなられたと推計されています。

爆心地の地表は3,000℃を超える灼熱地獄と化し、強烈な熱線は全てを焼き尽くし、想像を絶する爆風は街を瓦礫に変え、そして目に見えない放射線は人々の体を内側から蝕み続けました。この筆舌に尽くしがたい「三重の被害」こそ、核兵器がもたらす悲惨さの証です。私たちはこの事実を、決して忘れることはありません。

「二度と過ちを繰り返してはならない」

私たちは、戦争の体験を直接知る世代ではありません。しかし、被爆された方々が語り継いでくださった体験、後遺症に苦しみながらも必死に生きてこられた苦難の道のりを、深く心に刻む最後の世代です。被爆者の皆様が、核兵器廃絶を強く願い、その声を世界に届け続けてくださったからこそ、私たちはその恐ろしさを知ることができます。

日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、核兵器禁止条約の前文に「ヒバクシャ」が明記されたことは、その尊い活動が世界を動かし、歴史を動かしてきた何よりの証です。

広島は「恒久平和の象徴」として、瓦礫の中から奇跡的な復興を遂げました。この奇跡は、犠牲になられた方々の、そして生き抜いた被爆者の皆様の、強い「平和への願い」があったからこそ実現できたものです。

私たちは、その願いを決して風化させることなく、未来の世代へと語り継いでいく責務を負っています。

本日、私たちは広島原爆で命を落とされた全ての方々に、心から哀悼の意を表します。そして、「ノーモア・ヒロシマ」「ノーモア・ナガサキ」「ノーモア・ヒバクシャ」という、被爆者の皆様の強い祈りを胸に、**「核兵器のない世界」**の実現に向け、弛まぬ努力を続けることを誓います。

どうか、安らかにお眠りください。そして、私たちに託された平和のバトンを、しっかりと受け継いでいくことをお誓いいたします。

筆:佐々木 優 リミブレイク一同